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仕事で英語を使う人は使わない人より男性で約18%、女性で約40%年収が高い

大阪府立大の鹿野繁樹講師(計量経済学)が約1万4000人分のデータから、こんな結果を明らかにした。これまで大規模な実証分析はほとんどなかったが、英語力による所得格差は思った以上に大きいようだ。このほど日本経済学会で発表した。

 リクルート社のワークス研究所が00年に首都・関西・東海圏の18〜59歳の労働者の就業形態などを調べるために大規模に実施した「ワーキングパーソン調査」の結果のうち、「職場で英語力を求められているかどうか」と所得のデータの関係を分析した。

 職場で英語を使っているのは男性が9690人中2964人(約31%)、女性が4305人中856人(約20%)。

 英語を使う人と使わない人の平均年収は生のデータでは男性が642万5523円と521万4318円。女性が292万117円と227万6561円。英語以外の能力が同一になるように統計的に処理した結果、使う人は男性で18.2%、女性で40.2%高くなった。

 年齢別にみると、29歳以下の男性では約17%だった所得格差が、30代では約20%、40代では約28%、50代では約43%と、年齢が上がるほど大きくなることもわかった。

 最近はビジネスの国際化などにともない、世界共通の英語能力テストTOEICの得点を昇進の条件にしたり、社内で英語を「第二公用語」にしたりする企業が増えている。

鹿野講師は「ビジネスでは英語力が所得に直結していることの反映だろう。女性の方が格差が大きいのは、男性の場合は英語力以外の能力が所得に反映することが女性より多いからだろう」とみる。

英語力と企業内の昇進・所得の関係を調べている大阪大の松繁寿和教授(労働経済学)は「英語力と所得の関係についての初めての大規模な実証分析だろう。英語はビジネスでは昇進や昇給の必要条件になっていることが明確になった」と話している。

(朝日新聞ビジネスニュース2005.11)